「伊藤病院」閉院
■癒し系病院として皆さんに愛された医療法人誠仁会「伊藤病院」は、2014年6月1日に閉院しました。
■日本初の腹腔鏡手術を行い、わが国のリーダー的存在だった伊藤病院の腹腔鏡下手術は伊藤將史医師退職に伴い「いとう女性クリニック」に継承された。 カテゴリ
全体 ブログとコメントの仕方 読者相談/問い合わせ 外来診療 腹腔鏡下手術 子宮内膜症 子宮筋腫 スポーツと女性ー無月経 広報 妊娠と分娩 ひとりごと 子どもの事故防護活動 今だから言おう 伊藤病院M&A その他 私の胃癌・肺癌体験談 検索
最新の記事
最新のコメント
記事ランキング
以前の記事
2023年 01月 2022年 12月 2022年 10月 2022年 09月 2022年 08月 2022年 05月 2022年 04月 2022年 03月 2021年 12月 2021年 11月 2021年 10月 2021年 08月 2021年 07月 2021年 06月 2021年 05月 2021年 03月 2021年 01月 2020年 12月 2020年 11月 2020年 10月 2020年 09月 2020年 07月 2020年 04月 2020年 02月 2020年 01月 2019年 12月 2019年 11月 2019年 10月 2019年 09月 2019年 08月 2019年 05月 2019年 04月 2019年 03月 2019年 02月 2019年 01月 2018年 12月 2018年 11月 2018年 10月 2018年 09月 2018年 08月 2018年 07月 2018年 05月 2018年 04月 2018年 03月 2018年 02月 2018年 01月 2017年 12月 2017年 11月 2017年 10月 2017年 08月 2017年 07月 2017年 06月 2017年 05月 2017年 03月 2017年 02月 2017年 01月 2016年 12月 2016年 11月 2016年 09月 2016年 08月 2016年 07月 2016年 06月 2016年 05月 2016年 04月 2016年 03月 2016年 01月 2015年 12月 2015年 11月 2015年 10月 2015年 09月 2015年 08月 2015年 07月 2015年 06月 2015年 04月 2015年 03月 2015年 02月 2015年 01月 2014年 12月 2014年 11月 2014年 09月 2014年 06月 2014年 05月 2014年 04月 2014年 03月 2014年 01月 2013年 11月 2013年 10月 2013年 09月 2013年 07月 2013年 04月 2013年 03月 2013年 02月 2013年 01月 2012年 12月 2012年 10月 2012年 09月 2012年 06月 2012年 05月 2012年 03月 2012年 02月 2012年 01月 2011年 12月 2011年 11月 2011年 09月 2011年 04月 2011年 03月 2011年 02月 2011年 01月 2010年 12月 2010年 11月 2010年 10月 2010年 09月 2010年 04月 2010年 03月 2010年 01月 2009年 12月 2009年 11月 2009年 10月 2009年 06月 2009年 04月 2009年 02月 2009年 01月 2008年 12月 2008年 11月 2008年 10月 2008年 09月 2008年 08月 2008年 07月 2008年 06月 2008年 05月 2008年 04月 2008年 03月 2008年 02月 2008年 01月 2007年 12月 2007年 11月 2007年 10月 2007年 09月 2007年 08月 2007年 07月 2007年 06月 2007年 04月 2007年 02月 2007年 01月 2006年 12月 2006年 11月 2006年 10月 2006年 09月 2006年 08月 2006年 07月 2006年 06月 2006年 05月 2006年 04月 2006年 03月 2006年 02月 2006年 01月 2005年 12月 2005年 11月 2005年 10月 2005年 09月 2005年 08月 2005年 07月 2005年 06月 2005年 05月 2005年 04月 画像一覧
|
第11回世界内視鏡外科学会が今週横浜で開催される。私も参加したかったが、病院業務に忙殺され、欠席をすることにした。
世界内視鏡外科学会は1988年、ベルリンで第1回が開催されて以来、今年で11回目を迎える(隔年開催)。その間、日本では1994年に第4回世界内視鏡外科学会が東大、出月康夫会長のもと京都国際会館(伊藤病院から5分の距離!)で開催された。私も事務局からの要請を受けて伊藤病院での実績を発表した。 出月教授といえば、腹腔鏡下胆嚢摘出術の日本でのパイオニアである。「東大」の外科が腹腔鏡下手術をいち早く取り入れたことから、当時日本中の外科医がこの手術法に取り組み胆嚢摘出術は急速に国内でも拡がった。これより先の1989年頃から子宮や卵巣の手術をしていた我が伊藤手術チームは、1992年頃から突然手術機器や器具が円滑に手に入らなくて困ったことを覚えている。それほど胆嚢摘出術の普及は爆発的だった。 腹腔鏡下手術ではまだ歴史の浅い日本ではあったが、京都宝ヶ池で行われた本学会には世界中から外科、泌尿器科、産婦人科、整形外科医が大勢参加し、充実したものであった。 最終日には将来の腹腔鏡下手術を担う若手に「Young Award」が贈られることになっており、東大の堤先生から予め私を推薦したとの知らせをいただいた。 「伊藤先生をYoung Awardに推薦をしておきましたから、よろしく」 「あっ、はい。光栄なことで、ありがとうございます!」とその場を離れた。 (内心:ウレシー!) が、よく考えてみるとヤングって何だろう・・・? (ヤング、オーオー!でもあるまいし・・・古!) 僕はその時既に40歳を越えていた。 「堤先生、あの~、ヤングって何歳でしょうか?」 「35歳以下じゃなかったかな~?」 「そっ、そうですよね! とても40歳以下ではないですよね?(40歳以下でもだめなんですが)」 「えっ?」と堤先生。 「はい、僕、40歳をとうに過ぎているんですが・・・。」 「・・・・・・・(長い沈黙と感じた)、そうでしたか・・・、これは大変失礼しました。」 会話はこれで終わった・・・。 堤先生は私の歳を若く見たのを申し訳ないと思われたのであろう。前言の繕いはされなかった。 私は若く見てもらえてうれしかったのだが、堤先生は私の薄い髪を知りながら、ほんとに35歳以下と思ったのだろうかという疑問と、表彰を逃して残念な思いが残った。 ・・・ のちに堤先生と近しくなり、同世代同士との認識を持ってもらったが、1990年前後の私の手術発表は彗星のごとき衝撃であり、言葉を換えれば、「ポッと出てきた若手が何をしでかすねん?!」との印象があったのであろう。それほど日本の腹腔鏡下手術は黎明期だったのである。 参考:卵巣嚢腫、子宮内膜症性嚢胞の核出術(1989年) 子宮筋腫核出術(1990年) 子宮全摘出術(1991年)などの術式は我々が日本で初めて 臨床に導入した。これを海外から応援してくれたのは、 ブログによく登場するHarry Reich先生である。
by Dr_M_Itoh
| 2008-09-02 10:55
| 腹腔鏡下手術
|
Comments(0)
|
ファン申請 |
||