「伊藤病院」閉院
■癒し系病院として皆さんに愛された医療法人誠仁会「伊藤病院」は、2014年6月1日に閉院しました。
■日本初の腹腔鏡手術を行い、わが国のリーダー的存在だった伊藤病院の腹腔鏡下手術は伊藤將史医師退職に伴い「いとう女性クリニック」に継承された。 カテゴリ
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伊藤病院では「できるだけ子宮を残してあげたい」と過去のブログで申し上げた。子宮筋腫で子宮をとらないということは、手術をしないか、筋腫核のみを核出するかだ。
当院では45歳以下で、独身もしくは結婚していてもお子さんがいない方が、妊孕力(妊娠できる力)保持のため子宮を残して欲しいと希望される場合は極力ご希望に副うよう努力してきた。 しかし、最近、妊孕力のない更年期(50歳ころ)の方が、「他の病院で子宮を取る手術を勧められたが、腹腔鏡下手術で子宮を残して欲しい」と来院されることが多くなってきた。こういった傾向は全国的なもので、腹腔鏡下手術を専門に行う病院は概ね同じような傾向にある。 そういった患者さんに共通する「思い」は、腹腔鏡下手術なら大きな子宮筋腫でもお腹を切らずに、「簡単に」子宮が残せると誤解されている点だ。 一般に、更年期の筋腫では閉経後の子宮萎縮(小さくなること)を期待して手術を勧めることは少ない。にもかかわらず、医師が子宮摘出を勧めるということは、子宮摘出術が相応しい適応が存在するからだ。(例えば臍の高さまでお腹が膨らんでいるなど) こういった方が、腹腔鏡下手術なら筋腫核出術が簡単にできると思い込んで相談に来られるのである。子宮摘出か筋腫核出かという目的と、開腹か腹腔鏡下手術かという手段を混同して考えておられることが多い。 率直に申し上げると、妊孕力のない子宮には筋腫核出術の適応はないというのが婦人科治療における教科書的な考え方である。この考え方は開腹術の場合でも腹腔鏡下手術の場合でも変わりない。 精神的に子宮は残したいという気持ちは十分に理解できるが、手術治療には適応(手術の必要性)と要約(手術をしてよいか)がある。適応と要約を踏まえない手術(治療)は、不適当な医療手段といわざるを得ないところがある。 更年期で大きな子宮筋腫でお悩みの方は、こうした点をどうか理解していただきたい。
by Dr_M_Itoh
| 2008-03-28 17:31
| 子宮筋腫
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Comments(9)
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at 2008-04-08 22:42
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ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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Dr_M_Itoh at 2008-04-09 23:31
こんにちは。ポンコさん。
「子宮筋腫8.4センチと6センチ子宮内が盛り上がってきていることがわかりました。先に筋腫核手術をして妊娠をめざすか?開腹か、腹腔鏡か?」という質問を頂きました。 残念ながら、こればかりは拝見しないとわかりません。大抵の筋腫は腹腔鏡手術で取れるのですが・・・。詳しくは、直接HPからメールをください。
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はる
at 2008-07-31 23:24
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初めまして。7センチと3センチの筋腫持ち、独身、32歳、出産希望者です。筋腫の検索をしていたら、こちらにたどり着き夢中になって読んでしまいました。この度、かかりつけの医師(分娩などはしてない)から、独身の内、手術をするなら早い方がいいという事で、手術を検討してます。伊藤先生の人柄や経験からお願いしたいところですが、一人で京都で、手術、入院は不安です。
今は香川に住んでいますが、香川は評判のいい先生がおらず、皆開腹か全摘のようで、腹くうきょうはあまり聞きません。もし信頼できる先生を知っておりましたら教えてください。後、福岡に親が住んでいまして、そちらでも手術をしようかという案もでてます。只今の案は浜の町病院です。 福岡でも信頼できる先生がおりましたら教えてください。 私事ですみませんが、四六時中、頭の中は筋腫と手術の事ばかりです。こんなに悩まされるなら勇気を持って立ち向かいたいと思っておる次第です。よろしくお願いします。
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at 2010-04-03 22:36
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ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
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Dr_M_Itoh at 2010-04-04 23:36
はじめまして、伊藤先生。と受診のメール相談を頂きました。お役に立てるかどうか分かりませんが、お待ちしています。
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at 2016-02-05 00:07
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ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
伊藤先生、はじめまして。すてきなブログを拝見し、夢中になって読ませていただきました。私は先生がここで述べておられる状況にまさに合致する患者です。昨年11月、多発性子宮筋腫で腹腔鏡下筋腫核出術を受け、とてもうれしい経験をしたので、ご報告したいと思いました。
大学病院で治療開始から手術時49歳、既婚、子供なしです。幸いなことに、主治医は内視鏡の技術認定医で、縫合・結紮の講師もされており、とても信頼できる方です。 過多月経以外は特に支障なかったのですが、お臍のあたりまでしこりがあり、筋腫は胎児の頭ぐらいの大きさから5回のリュープリン注射によって犬の頭ぐらいになりました。(犬種はわかりませんが…)自分では当初から腹腔鏡による筋腫核出を希望していましたが、子宮を残すのが前提ではない数と大きさだったそうです。腹腔鏡下単純子宮全摘と附属器切除で話が進んでいましたが、私が子宮温存を強く望んだため、先生は10日後に決まっていた手術内容を変更してくださいました。不安げに「可能ですか?」と聞いた私に「大丈夫ですよ」と軽く?言ってくださり、すごく安心しました。「今後、お子さんを望まれるということですか?」という問いに「いいえ…」と答えると「お気持ちの部分ですね」と言ってくださいました。39歳の時、一回り以上年上の夫と結婚し、もう子供を持つことは考えていませんでしたが、一人も産めなかった子宮を取り去ってしまうことは、すごくつらいことに思えました。(つづく)
(つづき)筋腫核出術だと出血も増えるし、3時間ぐらいと聞いていた手術が5時間かかり、ベテランの先生に「大変だったよ」と言わせてしまった腹腔鏡下筋腫核出術。全部は取り切れなくて、「また大きくなるかもしれないけど、数年様子見ていこう」と術後言ってくださり、涙がこぼれました。かなり切って縫って子宮の壁が薄くなったので、今後生理が来ないかもしれないと言われましたが、1月に無事生理があり、その後も規則的にきています。おかげさまで今も毎日、後悔しなくてよかったという気持ちで過ごせています。
私も伊藤先生がおっしゃるように、腹腔鏡下筋腫核出術をわりと安易に考えていたかもしれず、申し訳ない気持ちになりました。そんな患者の気持ちを尊重し、手間のかかる手術をしてくださったお医者様には本当に感謝しています。伊藤先生のブログを読んでいても、患者に対する温かいお気持ちがとてもよく伝わってきてうれしいです。
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Dr_M_Itoh at 2019-05-15 18:40
AYU様 頑張りましたね。そして担当医の先生も頑張っていただけましたね。それぞれの環境で手術が選択(変更)されますが、5時間はお疲れになったと思います。
状況によっていろいろと対応が変わってくる症例です。 基本的に患者様の病識とリスクを含めた理解、医師の熱意と体力がなければできませんね。 貴重な体験談をありがとうございました。
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