今日は久しぶりに6時半には手術を終えて病院を出た。携帯電話で家に蛙コールをしたあと、急にお造りの類が食べたくなり、帰り道に食品スーパーに立ち寄った。
店内に入り、早足に冷蔵の寿司コーナーに近づくと、白髪の小奇麗な老婦人が買い物カートで体重を支えながら棚をのぞきこむようにパックを一つ一つ手にとってゆっくりと品定めをしてらっしゃる。
私の職業柄、「足がご不自由なのだな」と思い、彼女がその場を去るのをじーっと待って・・・、【鉄火胡瓜巻き】パックをゲットした。
次に、魚コーナーに行くと、またこの白髪婦人とでくわした。 彼女の邪魔をしないように【カツオのタタキ】と、【戻りカツオ】のパックを手にとってみたものの、しばし思案・・・。
途中、【城之崎のカニ身】もあったが、「いやいや、だらだら買うのは止めよう」と思いとどまり、(えらい!)、レジへ向かった。
4,5人が並んでる・・・。 そして、な、なんと、最後尾には、あの白髪のご婦人が!
・・・レジは一箇所しかあいていないから、列でじっと待つことに。
やっと白髪婦人の順番がきた。購入商品のレジがすべて打ち終わったあと、彼女は何か小声で言い残し、その場を離れた。
店員は固まったように、じーっとレジを打つ手を止めている。僕も、じーっと(内心はイライラ)無表情に立っていた。
すると、老婦人は右手に【油揚げ】を持って
走って!戻ってきた。
「ちょっと!ちょっとちょっと!」 (貴方は走れるの~?)
レジカウンターの出口から逆行してきたご婦人は、【油揚げ】をレジに打ち込んでもらい、ようやく支払いが終わった。 この間、ご婦人はずっーと無言。
「ちょっと!ちょっとちょっと!」 (挨拶なしかよ~!)
コンビニ袋に商品を入れてもらったご婦人は、立ち去り際に、「すみませんでした」と小声で囁き、そそくさと・・・。
(よかった! でも、足が不自由だと思い、気を遣ったのに!)
すべて、僕の一人相撲でした。こんなことって、スーパーでは日常茶飯事なんだろうね、きっと。