7月30日、午前中に久しぶりに散髪に京都の河原町三条まで出かけた。 日本産婦人科内視鏡学会(東京)での手術セミナーや座長があるので、伸ばし放題だと頭頂のハゲチョロピン(次男語録)が目立つ。・・・で、さっぱりした。
帰りに、ジュンク堂書店に行ったら、家庭の医学コーナーに、「医者が勧める日本の名医」などの名医本が並べられていた。・・・よく売れているのだろう(患者さんの悩みがわかるようだ。) 私も以前に名医本に掲載されたこともあって編集の裏事情はわかる。
誰が掲載されているんだろうと興味をもって、立ち読みしてみると・・・ああ、やはりダメ。
私はこういった本をチェックするときに、自分の知りえる範囲の病院や医者の名前を探してみる。
①(私が尊敬する)善き医者が載っているか、②それなりの医者しか載っていないか、③首をかしげる医者が載っているか、などを調べる。 結果は、まず例外なく、②、③が掲載されている。・・・出版社や著者(ジャーナリストと称する人)は責任を持って調べているのだろうか?
答えは否だ。・・・いや、実際のところ不可能だろう。
彼らが日本全国、そして全科にわたって医師の性格にまで及ぶ詳細な情報を把握することはそもそも物理的に無理なのだ。では、どうするかというと、大学や大病院の医師を次々と辿りながらリストを作成していくのである。(私の場合も出版関係者から、リスト作成とチェックを依頼された。)
こうして創られた本には、②の医師がほとんどで、残念なことに味のある名医は隠れてしまって見えないことが多い。
読者は、実力のない「有名医」よりも、人間力のある善き性格の[名医」が知りたいのであるが、このような本はありえない。名医を捜すことは難しい・・・。
腹腔鏡下手術の分野でも同じ傾向だが、術者の数がまだ絶対的に少ないので、
情報は得やすい。