今年も紅葉になる前の街路樹や公園の木の剪定が、市内のあちこちで始まっている。早いところでは9月からだった。青々とした葉っぱをつけた大きな枝が、まるで樹木を切り倒すように、電気ノコギリでバリバリと切り落とされ、フライドチキンの鶏ガラのようになってしまう様は、見ていて辛く、また腹立たしいものがある。 植物学的に樹木の剪定は必要な処置らしいが、紅葉が済んで落葉してから剪定が木にはいいらしい。
これから銀杏が美しい色をつける時期に入る。毎年、鮮やかな黄色に染まった街路樹に心を癒されていると、ある日突然に、寒々しい鶏ガラの並んだ光景に変わるのを経験する。
昔は、京都の街並みがそんな殺風景な光景に変わるのは年の瀬が押し迫った師走の出来事だった・・・。
僕のことだから、以前に、この件に関して行政に問い合わせたことがある。公園緑地課だったかの担当者が言うには、「もちろん剪定は遅いほど樹木には良いが、市民から落ち葉が大変だから早く切ってくれとの苦情がすごいので切らざるを得ない。」らしい。そして、その担当者はこうも付け加えた。「苦情1000件に対し、紅葉を切らないでという要望は数件しかない。この比率が変われば対応も変わる。」と。 ・・・うーん、本当にそうだろうか? 選定の契約が例年民間業者と交わされていて、スケジュールの前倒しで、バッサ、バッサと仕事が片付けられていくだけのように思えてならない。
東京都や大阪市、神戸市は紅葉の街路樹をうまく残して、年末までの街を豊かに演出している。世界の観光都市「KYOTO」の行政も、やる気があればできると思うのだが。
桜の花吹雪は風情があるが、銀杏の葉っぱは所詮「臭い迷惑なゴミ」なのだろうか。
もし、桜の花が咲く前に桜が鶏ガラになったら・・・・、市はどう対応するのだろう?!