先日、NHK埼玉の記者から私の携帯に電話があった。
電話の向こうは、車のサイレンなどがけたたましく鳴り響いて混乱している様子だった。
聞くと、車内に長時間置かれていた乳幼児の兄弟が亡くなったらしい。
熱中症の疑いがあり、「こんなに寒い時期なのにこういう事故はあり得るか?」と質問だった。
熱中症の現場からすると、これは十分にあり得ることである。
当日は15度程度の気温だったが、直射日光のあたる車内では、ダッシュボードなどが熱くなっていた。
乳幼児の代謝は、そもそも大人より亢進(つまり体温がやや高い)しているから、僅かな温度の上昇でも熱中症になりやすい。
毎年繰り返される事故だが、いつも悲しい。
■
くれぐれも車内に子供を残さないよう注意されたい。
この事故のもう一つのポイントは、車内に子供が残されていることを保護者の方が勘違いして気づいていなかった点だ。保護者の方は、大変な後悔をされていると思う。
「どうして??」と周りの人はいうだろう・・。
しかし、これはあり得ることだ。責められない。
過去にも、子供を保育園に届けてから職場に行くはずのお父さんが、
仕事のことを考えているうちに直接職場に急ぐことになり、保育園に寄って子供を降ろすのを忘れた事故があった。子供は夕方に亡くなって発見された・・・。 辛いことだがあり得ることだ。(パチンコの時の放置とは次元が違う)
■もう一つ大切なことは、
車から離れるときは、一度車内を見渡して「忘れ物がないか?!」と確認をして欲しい。タクシーから降りるとき忘れ物がないかを振り返るように・・。
ひょっとすると大事な書類や携帯をシートの上に忘れているかも知れない。
そう、もし子供だったら! そんなことありえないと思う読者が殆どだろう、・・・でもあり得るのである。
決して、車に背を向けたまま集中ロックのボタンを押すだけで車から離れることのなきように!
余談だが、自動車メーカーは、車内に動物や人がいるときには外から集中ロックができない
(ブザー警告)センサーシステムを開発し装備して欲しいものである。
久しぶりに、子供の安全ネットワークからの警鐘でした。
(追記:第3者の私がご遺族の方々の許可を得ず、事故のコメントを書きました。
事故防護キャンペーンの名のもとにご理解を賜れば幸甚です。お子さんのご冥福をお祈り致します)