話は今秋の日本産婦人科内視鏡学会(大阪)にランチョンセミナーに遡る。
当院に手術応援に来てくれている大阪中央病院の松本先生がその学会で
セミナーを担当し、「腹腔鏡下子宮摘出術」をテーマに講演した。
その冒頭で、彼はわが国の腹腔鏡下手術の歴史に触れ、日本で初めて
臨床に腹腔鏡下手術が導入されたのは1989年、伊藤先生(僕のことだよ!)
のもとで卵巣嚢腫手術、子宮筋腫手術として静かに始まった。
それは胆のう摘出術よりも2年前のことだったと。
そして、今年2011年は、京都の伊藤病院で、日本初の子宮摘出術が
行われてから20周年にあたると紹介してくれた。
早いもので、当時40歳過ぎだった私は+20年になったわけだ(イヤだな)。
当時まだ腹腔鏡手術を知らなかった松本先生はその後の精進で日本どころか、
世界的な技術レベルに到達し頼もしい限りである。
そんな彼は、私を「伝説のひと」と称したが、
「くくっ・・・、現役の私を伝説にするな!」と言い返した。
ここ最近、腹腔鏡手術を標榜する病院が俄かに増えたが、
スキルはまだまだだ。安全で確実、品質の高い手術を
伊藤病院は提供し続ける。