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腹腔鏡下手術なら子宮を残せるか?

  伊藤病院では「できるだけ子宮を残してあげたい」と過去のブログで申し上げた。子宮筋腫で子宮をとらないということは、手術をしないか、筋腫核のみを核出するかだ。
当院では45歳以下で、独身もしくは結婚していてもお子さんがいない方が、妊孕力(妊娠できる力)保持のため子宮を残して欲しいと希望される場合は極力ご希望に副うよう努力してきた。
 
  しかし、最近、妊孕力のない更年期(50歳ころ)の方が、「他の病院で子宮を取る手術を勧められたが、腹腔鏡下手術で子宮を残して欲しい」と来院されることが多くなってきた。こういった傾向は全国的なもので、腹腔鏡下手術を専門に行う病院は概ね同じような傾向にある。
そういった患者さんに共通する「思い」は、腹腔鏡下手術なら大きな子宮筋腫でもお腹を切らずに、「簡単に」子宮が残せると誤解されている点だ。

 一般に、更年期の筋腫では閉経後の子宮萎縮(小さくなること)を期待して手術を勧めることは少ない。にもかかわらず、医師が子宮摘出を勧めるということは、子宮摘出術が相応しい適応が存在するからだ。(例えば臍の高さまでお腹が膨らんでいるなど)

こういった方が、腹腔鏡下手術なら筋腫核出術が簡単にできると思い込んで相談に来られるのである。子宮摘出か筋腫核出かという目的と、開腹か腹腔鏡下手術かという手段を混同して考えておられることが多い。

率直に申し上げると、妊孕力のない子宮には筋腫核出術の適応はないというのが婦人科治療における教科書的な考え方である。この考え方は開腹術の場合でも腹腔鏡下手術の場合でも変わりない。

  精神的に子宮は残したいという気持ちは十分に理解できるが、手術治療には適応(手術の必要性)と要約(手術をしてよいか)がある。適応と要約を踏まえない手術(治療)は、不適当な医療手段といわざるを得ないところがある。

更年期で大きな子宮筋腫でお悩みの方は、こうした点をどうか理解していただきたい。
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by Dr_M_Itoh | 2008-03-28 17:31 | 子宮筋腫 | Comments(6)

もうすぐ春ですね♪

 2月は珍しく雪ばかりだったが、3月に入ったとたん、すっかり春らしくなった。僅か2週間の間にこうも季節感が変化するとは、何だか恐ろしい気もするほどである。

 病院は2月後半から、満床近い状態が続いていてバタバタしている。活気があってよいのだが、難産やお産後の出血が続くと気が重い。結果がよいので救われているが、少々バテ気味の最近だ。何度か風邪を引いてダウンしてしまった。特に、3月21日(金)の外来は混みあっているうえに、私が風邪でボーッとしているのでご迷惑をかけました(--)。

 桜の開花とともに元気になるぞ!と思っていますので、宜しくお願いします。私は単純なので、青空が見えて気候がよいとすぐ元気になれるのです・・・。
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by Dr_M_Itoh | 2008-03-22 11:58 | ひとりごと | Comments(1)

宝ヶ池公園に鹿の親子が!

a0057559_157560.jpg先日、夜の9時頃宝ヶ池公園で鹿の親子に遭遇した。
一旦停止をした私の車のすぐ後ろを横切ったのである!
私は興味津々、車から降りて鹿に近づいていった。
鹿はじっとしてこちらを見ている。私がそれ以上近づこうものならすぐに逃げられるよう身構えているのだろう、体を横に向け、顔だけ私に向けている。
どうしたものか思案したが、妙に感動している自分に気付き、携帯カメラを撮った。
それが左の写真2枚である。

a0057559_1573570.jpg皆さん、じーっと目を凝らしてみて欲しい。・・・暗闇に鹿の親子が佇んでいるはずだ。

うーん、やはり見えないか・・・。(実は僕にも鹿は見えない(^^; 興味ある方はコンピューター処理をして鹿を見つけて欲しい。)

岩倉一体が宅地造成で開発されつつあるので、鹿の生活圏が狭くなったのだろう。自動車に轢かれなければ良いのだが・・・。



a0057559_1453376.jpgちなみに鹿が佇んでいた場所は昼に見るとこのように(写真左)綺麗な公園である。写真解析の参考にして欲しい。
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by Dr_M_Itoh | 2008-03-07 14:37 | ひとりごと | Comments(2)

若年の子宮内膜症

 年初から、若い人の子宮内膜症手術が続いた。全症例とも早くやってよかったと喜んでいただいた。

 子宮内膜症は、チョコレート嚢(のう)胞と呼ばれる卵巣の腫れを伴うことが多い。卵巣の中に古い血液が貯まるわけだが、3センチ以下の小さなものは超音波検査で見つけ難く、見落とされることがある。特に若年かつ未婚の方は診察がしにくいから、なおさらである。

 また、たとえ見つかっても、20歳前後の若い女性相手に手術を勧めることは婦人科医としても気が重い。開腹術は避けたいし、腹腔鏡下手術の技術はないし・・・、と言うところが一般の婦人科医の本音だろう。
・・・結局、「しばらく様子を見て、5、6センチを越えたら手術を考えよう」という説明のもと、鎮痛剤やピルで疼痛を抑える対症療法が採用されることになる。

しかし、卵巣が腫れること自体、すでに内膜症では重症のグレードに分類され、放置しておいても自然に治ることはない。

ここが難しいところである・・・。

 17歳の高校生(Aさん)が月経痛、腹痛で学校を休むようになった。内科や産婦人科で診ても原因がわからない。鎮痛剤やピルなども試されたが効果がない。心療内科も受診して向精神薬も処方された。・・・でも治らない。学校を休むことが多くなり、教師や家族は登校拒否ではないかと訝る。・・・退学まで考えた。
 Aさんは悩みぬいたあげく、相談していた大学病院の女医さんの勧めで腹腔鏡検査を受けることを決心した。当院に紹介され、腹腔鏡で子宮や卵巣を検査すると、やはり!・・・子宮内膜症の病巣が見つかった。私たちは子宮内膜症の病巣を丁寧に取り除き手術を終えた。
Aさんの疼痛は取れ、明るさを取り戻した。現在元気に復学している。

やはり、若年性の子宮内膜症は早くに腹腔鏡検査を然るべく施設で受けるのがよいだろう。
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by Dr_M_Itoh | 2008-03-04 13:06 | 子宮内膜症 | Comments(0)

病院めぐり 外来

早いもので、もう3月。 寒波が約一ヶ月間も居座って厳しい寒さが続いたが、ようやく青空が見えはじめほっとしている。 今回は、以前にお約束した病院のリニューアルをご紹介しよう。
まず、最初は外観と玄関、待合室を。

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by Dr_M_Itoh | 2008-03-01 17:14 | 広報 | Comments(0)