<   2006年 08月 ( 6 )   > この月の画像一覧

うれしいお便りをいただきました

 腹腔鏡下手術は単に子宮筋腫や卵巣嚢腫を取り除くだけでなく、高度不妊治療において、子宮内膜症や卵管の慢性炎症など、不妊治療を邪魔する因子の除去に威力を発揮することがしばしばです。今回、うれしいお便りをいただきましたので、ご紹介します。

♪♪♪

伊藤先生、スタッフの皆様へ

今年3月18日(土)に、足立病院からの紹介で腹腔鏡下手術(卵管結紮、子宮内膜症病巣除去)をしていただいた、○△□子と申します。その節は、大変お世話になりました。
その後、おかげさまで念願叶って妊娠する事が出来ました!
現在、妊娠6ヶ月(22週)です。

これまで、不妊治療をはじめて5年間、一度も妊娠したことがありませんでした。
しかし、手術後の最初の周期で妊娠する事が出来、夢のようです。
その上、双子の赤ちゃんを授かることが出来るなんて喜びも倍増です。
(三つの受精卵を戻し、うち二つが順調に育ってくれました)
これもひとえに伊藤先生をはじめ、スタッフ皆様のおかげと主人共々本当に感謝しております。
現在、経過も順調で毎日幸せを噛みしめながら過ごしております。
10月には里帰り出産の為に、○□県へ帰省の予定です。

安定期に入ってからと思い、お礼とご報告が遅れましたこと申し訳ございませんでした。
まだまだ暑い日が続きますが、伊藤先生、スタッフの皆様のご健康とご活躍を心からお祈り申し上げます。
私も無事にお腹の2人が元気に産まれてくるように頑張ります!
本当にありがとうございました。

○△□子

♪♪♪

足立病院の中山先生からのご紹介の方はほとんどが腹腔鏡下手術後、足立病院での体外受精や、術後の自然経過観察中に妊娠されています。
皆さん、妊娠してくださってありがとう!
良いお子さんを出産してください。お祈りしています。
[PR]
by Dr_M_Itoh | 2006-08-24 13:52 | 妊娠と分娩 | Comments(0)

前置胎盤はセレブ?

 最近、前置胎盤や低置胎盤を説明する時に。「紀子さまと同じね。」というと、患者さんは妙に納得されることが多い。説明する側としては、不安を持ってもらわなくて済むので、重宝はしているが。

今日も、低置胎盤の患者さんがおられ、
「胎盤が少し低い位置についているが,前置胎盤、紀子さまと同じ状態ではないので、心配いらないよ。」と、申し上げることがありました。
すると、「残念! セレブの胎盤ではないんですね・・・。」と、素早い切りかえしの妊婦さん。
こちらも「ん・・?」と思ったが、「そうだね、庶民の胎盤というところかな。」と。

なんという、診察室・・・・。
[PR]
by Dr_M_Itoh | 2006-08-23 12:54 | 妊娠と分娩 | Comments(0)

京都は大文字の送り火

今年も早やお盆の時期になりました。伊藤病院は16日のみ休診します。今週は外来患者さんが少なく、病院に来られた患者さんは待ち時間が少ないので、ラッキー!と、笑顔いっぱいです。中には、お盆のこの時期に合わせて検診に来られた人も・・・。

そういえば、このブログの訪問者数も先週末から普段の半分に減っています。
盆明けの来週の外来が怖い~と思うのは、心配症に過ぎるでしょうか・・・。
[PR]
by Dr_M_Itoh | 2006-08-14 18:35 | 広報 | Comments(1)

プール事故からみた日本社会の安全意識と責任感

  小さな女の子がプール吸水口で亡くなるという何とも痛ましい事件があった。「事件」と書いたのは事故と呼ぶには、あまりに社会の安全意識が低いゆえに起こった人災だったからだ。

それでは、どうしてこのような事故が起きたのだろうか?
どのような対策がしてあったら、子どもは死なずに済んだのだろうか?

私なりに考えてみた。

  事故直接原因は、外柵の固定ボルトが外れていたことである。これを管理していた会社の責任は免れまい。
しかし、もっと重大な過失はプールを造った時に、文部科学省が指定した内、外の二重の柵の設置工事が、実際には行われていなかったことだ。さらに、そういった欠陥プールの使用を認可した担当行政にこそ最大の責任がある。聞けば、全国に同様の状態は2239件(NHK調べ)あったという。
この数字を見ると、文部科学省のガイドラインは実体を成していないことになる。

ビルの耐震構造偽装が問題になったが、悪意があるかないかは別として、今回の事故はそれとよく似た社会構造が生んだ「未必の故意」による「事件」である。危険を認識していながら、その対策をおざなりにした大人社会の態度は、本来なら未来のある子どもたちから糾弾されるべきで問題である。

では、具体的な対策を考えてみよう。

結論を言えば、今回のように物理的に単純な故障で起こる事故は予防策が立てやすい。

判りやすいように、ある液体を送る回路で確率を計算しよう。
例えば、自動車のガソリンはガソリンタンクから電動ポンプで回路に送られている。このポンプが故障すると当然エンストする。電動ポンプが故障する確率が仮に1万分の1としよう。安全のため2個ポンプを回路につけておくと、この回路が故障する確率は劇的に低くなる。すなわち、2個とも故障する確率は1万×1万分の1、すなわち(えーーっと・・・)、1億分の1になるのだ。

このように、2重の事故防護対策は事故発生率を二乗に比例して減少させる。
外柵の中にある吸水パイプ口に、もうひとつ格子のフィルターが組んであれば、外柵が外れても回路の中までは吸い込まれなかったはずだと考えられる。
さらに、緊急停止ボタン装置や吸入圧が高まった時に減圧する側副回路を設けておけば、より完全に近い事故防護対策といえるだろう。

今回の事故は、ジェットバスで髪を引っ張られて亡くなった事例、プールの排水溝に引っ張られて亡くなった事例など、よく似た状況で起こった事故から何も学ばないために起こった事件である。

少子化対策が叫ばれる昨今、亡くならずに済んだ子どもたちを救うことが社会の責任と考える。産婦人科医や小児科医はその権利を主張できない子どもたちの代弁者として立ち上がるべきで、受身の医療だけを行って傍観していることは許されない。予防医学こそ大切なのである。


追)日本社会は事故は絶対起こしてはならないと考え、西欧社会は事故は起こりうるので予防策を考える。日本では子どもの事故死の約3人に一人が、適切な予防策が講じられていたならば亡くならずに済んだと統計がある・・・。今回はその典型であろう。
ご冥福をお祈りします。
[PR]
by Dr_M_Itoh | 2006-08-10 18:21 | 子どもの事故 | Comments(0)

日本産婦人科内視鏡学会に出席

 皆さん、先週の週末は病院を留守にしてすみませんでした。

学会の演題のほかに、木曜日に結紮縫合のセミナーのお手伝い、金曜日に懇親会、土曜日に座長と外せないスケジュールがあり、私の外来を休診して東京に出かけました。

いつものことですが、学会に参加すると、全国の多くの先生方にお会いでき、また診療の意欲が高まります。また、今回は、某大学の教授らと赤坂!でカラオケ(10年ぶりかな・・・)も歌ってきましたし、新たな人たちとの素敵な邂逅もありました。

今年も新たな腹腔鏡下手術の認定医が選出され、認定医数は合計170名になりました。
内視鏡学会員が1,700名、全国の産婦人科医の数が17,000人ですから、全国の産婦人科の100名に一人、内視鏡学会員の10名に一人が認定医という計算になります。

また、臨床で腹腔鏡下手術の先陣を切ってきた学会のリーダー的な先生方が、それぞれの大学で教授に就任されたことが多かったのも、今年のトピックでした。
時代が臨床力のある教授を求めているのでしょう。

伊藤病院での診療に役立つべく新たなエネルギーを充電してきましたので、
乞うご期待というところです。
[PR]
by Dr_M_Itoh | 2006-08-09 00:26 | 腹腔鏡下手術 | Comments(0)

王貞治監督 腹腔鏡下手術チーム・・・マスコミ報道の事情

  王監督の腹腔鏡下手術では、慶応大学の消化器内視鏡チームが手術を担当し、無事、すばらしい結果を出したと報道された。

しかし、実情は日本の宝である王監督の手術を何としても成功させるべく、全国からカリスマ外科医が召集され、学閥を越えたプロジャクトチームが組まれたらしい。 このことは治療側(医師団)は記者会見で公表したが、取材したマスコミは何故かこの部分を割愛し、慶応大学チームの名前を前面に出した。

慶応の北島グループの方がニュースとして耳障りが良かったのだろうか・・・。
慶応のとある先生は取材された事実をそのまま報道して欲しいと言っていた。


 「名医」の欄で指摘したが、今回の場合では、名医集団は慶応チームということになる。
しかし、実際の執刀医は慶応のスタッフではない。「真の名医」として名前を知りたいところだが、マスコミは自身の判断で報道しなかった。・・・。
きっと、「有名」な医師が「名医」であったほうが、マスコミは好むのだろう。
[PR]
by Dr_M_Itoh | 2006-08-08 14:22 | 腹腔鏡下手術 | Comments(0)